インプラントとは、虫歯や歯周病などで失ってしまった歯の代わりにチタン製の人工歯根を植立し、その上に人工歯冠を装着する治療法です。この治療法により隣りの歯にダメージを与えることなく、天然歯と同様の見た目と噛む機能を得られます。
本来の口元の自然な感覚や機能を回復することができ、より美しく強い歯を取り戻せます。
必要な診査を行ってインプラント治療ができるかどうかを診断します。
その後、患者様一人ひとりに合った治療計画を立てます。
歯の根に相当するフィクスチャー(インプラントの土台となる部品)を顎の骨に埋める手術を行います。局所麻酔を用いるので、手術に痛みはほとんどありません。
骨とインプラントがしっかり結合されるまで、2~6ヶ月の治癒期間が必要となります。
この期間には個人差があり、場合によっては仮の歯を入れることもあります。
人工歯の支台となるアバットメント(インプラントの部品)をフィクスチャーに連結します。状況によっては、簡単な手術を行う場合もあります。
インプラントを含めた口腔内全体の型採りをし、患者様一人ひとりに合った人工歯を作製します。
アバットメントの上に人工歯を装着して治療完了となります。
およそ2~ 6ヶ月の間隔でメインテナンスを行います。
インプラントを長持ちさせるためには、正しい歯みがきと、半年に1 回程度の定期検診が大切です。
メンテナンスではインプラントの周囲に炎症は起きていないか、人工の歯(上部構造)がゆるくなっていないか、噛み合わせに問題ないかなどをチェックします。
このメンテナンスをしっかりと行わないと、インプラントが無駄になってしまう可能性が高くなります。
当院ではインプラント治療後のメンテナンスを熟練した歯科衛生士の手によって行っております。
当院では、アストラテックインプラントを使用しています。世界的に信用性の高いブランドのものを使用しています。
熟練した院長が手術を行いますのでご安心ください。
当院で採用しているインプラントは、スウェーデンのアストラテック社で製造される「アストラテックインプラント」です。4大オリジナルインプラントの1つで、日本では1996年に認可されました。
後発でありながらアストラテックに乗り換える歯科医院も多く、その技術は高く評価されています。世界中に100種類ぐらいあるインプラント体の中、きちんと研究結果を学会で発表している数少ないインプラント体の一つです。
インプラント治療において、インプラント体と骨が結合するまでの一定期間のことを「免荷期間」といいます。インプラントを埋入してから免荷期間を経て、はじめて食べ物を噛めるようになります。
最新のアストラテックインプラントは、骨との結合が非常に早く強い構造になっています。そのため、通常2~3ヶ月、長いものだと6ヶ月ほど必要とされていた免荷期間が、6週間ととても短くなります。
短い期間で快適な食事が摂れるようになりますので、患者さまにも大変好評いただいています。
アストラテックインプラントの特徴のひとつに、インプラントを支える周りの骨の減少が著しく少ないことが挙げられます。インプラントは骨に支えられているため、この特徴は長期間、快適に使用するには大切な要素になります。
また、審美性が求められる、前歯の治療においても、骨の変化が少ないということは、歯肉の安定にも繋がり、美しい口元を維持しやすいということになります。
骨誘導再生法(ガイデット・ボーン・リジェネレーション/GBR法)とは、骨幅や高さが足りない場合に骨の再生を促す特殊な膜(メンブレン)を使用して骨量を増やす方法です。骨の量の不足によりインプラントが完全に骨の中におさまりきらず、インプラントの一部が骨の外側に露出してしまうことが予想されるケースに対し、露出が予想される部分にメンブレンと呼ばれる人工膜を覆い被せることにより骨の再生を促します。
骨量が大きく足りないケースや、1度のGBRでは必要な量が再生できないケースなどは、2~3回にわたってGBRを繰り返すこともあります。誰でもインプラントができるようになる治療として広まってきているとはいえ、GBRには高い専門技術が必要なことも事実です。
当院では、経験豊富で熟練した歯科衛生士が施術を行いますので、ご安心くださいませ。
上顎洞底部に骨を移植・造成する方法を「上顎洞底挙上術」とよびます。
骨の残存量が非常に少なく、インプラントの同時埋入が不可能な場合は、上顎洞底挙上術をまず行い、6~9ヶ月後にインプラントを埋入します(段階法)。ある程度骨が残存し、インプラントを残存骨に固定できる場合は、上顎洞底挙上術と同時にインプラントを埋入できます(同時埋入法)。手術法は、サイナスリフト(側方アプローチ)とソケットリフト(歯槽頂上アプローチ)の二通りです。
手術方法 | 適応症 | 利点 | 欠点 | |
サイナスリフト | 上顎洞側壁を開洞する (横から) |
洞底残存骨5mm以下 (残る骨が少ないとき) |
骨造成が多くできる。 目視で確認しながら 手術できる。 |
手術の難易度が高い。 |
ソケットリフト | 歯槽頂上から挙上する (下から) |
洞底残存骨5mm以上 (残る骨が多いとき) |
低侵襲で手術できる。 手術が容易。 |
骨造成量は少ない。 手探りの手術のため、 術野を確認できない。 |