咬合治療とは、ワイヤーや固定装置( 外的な力) を用いて行う歯科矯正治療とは全く異なる治療法です。
咬合治療の目的に以下の3つがあります。
1.下顎(下のアゴ)の偏位の修正
2.骨格と筋肉に調和した噛み合わせ
3.顎関節(アゴの関節)機能の回復
お口の健康にとってだけでなく、噛み合わせが悪いと「肩こり」や「頭痛」にまで影響を与えている可能性があります。噛み合わせは、全身の健康状態をバラ ンスよく保つために、重要な役割を果たしています。症状としては、「肩こり」「首回りのコリ」「腕の痛み」「目のかすみ」などもあります。歯の噛み合わせが合っていれば、大きな力が歯に加わった場合でも、噛み合わせに働く筋肉に、余計な緊張が起こることはありませんが、噛み合わせの位置がずれていると、たとえ強い力で噛みしめることが無くても、筋肉には常に緊張が生じるため、体調不良の原因となることもあります。噛み合わせは、これらの原因に考えられるほど日常に影響を与えるものなのです。
顎関節症は、20 歳代の若い女性に多い病気です。例え自覚症状がなくても顎関節症になってしまっている人が非常に多いのが特徴です。
何も自覚症状がないという人でも、実は顎関節症が潜んでいることが少なくありません。あなたのあごの状態を次の項目でチェックしてください。そして、該当する項目があれば顎関節症を疑ってみましょう。
顎関節症の発症には生活習慣が大きく関わっていると考えられます。あなたの生活習慣についてもチェックしましょう。該当する項目が多いほど、顎関節症を発症しやくなります。
顎関節症は、20 歳代の若い女性に多い病気です。例え自覚症状がなくても顎関節症になってしまっている人が非常に多いのが特徴です。
あごを動かす筋肉が、何らかの原因で緊張して固くなったり、痛みがあるタイプです。要するにあごの筋肉がこっている状態です。
顎関節がねんざした状態です。関節包、滑膜、靭帯に強い力が加わって損傷するもので、あごを動かすと痛みます。
関節円板が本来の位置からずれているタイプです。口を開けると音(クリック音)がしたり、口が大きく開けられなくなる(ロック)のは、関節円板の障害です。
顎関節に強い力が恒常的に加えられると、骨が変形することがあります。口の開け閉めでゴリゴリ、ジャリジャリと音がすることがあり、周囲に炎症をともなうとあごを動かしたときに痛みを感じます。
顎関節症は咬み合わせの異常が主原因と言われていましたが、今では様々な因子の積み重ねによって発症すると考えられております。
顎関節症の患者さんの多くに共通してみられるのが「歯ぎしり」と「くいしばり」です。
●日中や寝ている時に無意識に行っているのがくいしばりです。ことに、仕事に集中しているとき等に行っています。
●歯ぎしりは寝ている間にしているので、本人は気付いていないことがほとんどです。音のする歯ぎしりは20%程度で、80%は音のしない歯ぎしりです。自覚はなくても歯ぎしりによる歯のすりへりが見られるケースが多くあります。
過剰なストレスも原因のひとつです。仕事や家庭、人間関係などでストレスを抱え、精神的な緊張を強いられると、無意識のうちにくいしばりをしたり、肩や首、顔の筋肉を過度に緊張させてしまいます。また、睡眠障害を起こし、睡眠中のくいしばり、歯ぎしりの原因 にもなります。
日常の癖も顎関節症の原因になることがあります。例えば、いつも片側の歯だけで物をかむ偏咀嚼。眠る時にうつ伏せに寝る習慣。無意識のうちに頬杖をつくなど、日常の習慣も筋肉や関節に負担を蓄積させることになります。
顎関節に軽い炎症が起こるだけで咬み合わせが変わってしまい、歯の当たり具合がおかしくなります。咬み合わせがおかしいと感じた場合は、その原因は何なのか、どうしてそのようになってしまったのかを追求して、症状と原因を取り除かなくては正しい咬み合わせにならず、歯を不要に削るだけの堂々巡りになってしまいます。
つまり、原因となる日常生活の習慣行動をしっかり認識して、それを取り除くような行動をすること(認知行動療法)からスタートします。
〝 認知行動療法 〟
歯ぎしりやくいしばりなど、顎関節症の原因となる習慣的行動を自覚して、それを取り除くように行動しましょう。そのうえで、日常生活の中で「セルフケア」を行い、治療に参加しましょう。
あごの力を抜くために唇を閉じ、上下の歯を離しておく。食事はなるべく軟らかい食べ物にします。
食事中や会話中などに、痛くなるほど動かさない。あごを休ませる工夫をします。
軽く開口し、5秒保持して筋ストレッチを行います。血行が良くなり、痛みや緊張も緩和します。
〝 スプリント療法 〟
スプリントやマウスピースと呼ばれる装置を寝るときに装着することにより、歯ぎしりによる弊害を防止できます。
関節に炎症が残っている場合には、薬で炎症を鎮め、痛みをとります。
その他に、関節内に強い炎症があったり、癒着などが起きている場合には外科治療も行います。症状によって各種の治療を組み合せて行います。歯科医師のもとで正しい治療を行ってください。
以前は上下の歯の当たり具合(咬み合わせ)の異常が大きな原因だと考えられていました。顎関節症の研究が進んだ今では、一つの原因で発症するのではなく、いろいろな因子が積み重なってあごの耐久限界を越えたときに発症すると考えられています。咬み合わせの異常は、その因子一つにすぎないので、他の因子も探り出し総合的に治療することが大事です。
口の開け閉めでカクッと音がするのがクリック音です。これはズレている関節円板が口の開け閉めの際に動くことにより起きる音です。痛みがなければ特に治療の質問はありません。無理して関節円板の位置を元に戻さなくても症状が悪化することはあり ません。また、関節円板の後部組織が適応して、関節円板の働きを補ってくれます。クリック音もやがて消えていきます。
そんなことはありません。特に治療をしなくてもやがて症状が改善に向かい、自然に治ることも多い病気です。しかし、痛みがあったり、口が開けにくいなどの症状があって日常生活に支障をきたしているなら、それらの症状を取り除くために治療が必要です。
まったく逆効果です。あごに痛みがあったり、口が大きく開けられないなどの症状のときには、炎症を起こしていることが多いので、あごを安静にして緊張させないことが大事です。食事も軟らかいものを中心にしてください。
多くの方がまず気付くのが、顎(あご)の痛みや顎が鳴るといった症状です。顎に痛みを感じたり、顎が鳴ったり、口を大きく開けることができないなど、これらの症状は顎関節症の典型です。
首こり、頭痛、腰痛、肩こりなど、何となく体調が悪いという自覚症状が出てきますが、原因となる病気が検査をしても発見できない状態を意味します。
味覚異常、口が乾く、歯や舌の痛み、食べ物を飲み込みにくい。などの症状が出てくる場合があります。これらの症状の大半は、全身的な疾患で、噛み合わせの悪さが原因ということが思いつかない場合が多く、それにより、自分の噛み合わせを見直す機会がほとんどないという方が多いのが現状です。
骨格的に下顎が大きい症状。下顎前突として不正咬合と判断される基準は、3歯以上が上下反対の咬合になっているものとさ れています。上下の前歯が、前後逆に噛んでいる「反対咬合」になることもあります。
上顎・下顎ともに前歯が前に突き出ている症状。外見上でも口元が出ているように見えます。
左右いずれかの奥歯または前歯が横にずれている症状。開咬と同様に指しゃぶりが長く続いた場合等によく見受けられます。
上下の前歯の先端どうしが真っ直ぐにぶつかっている症状。切端咬合の原因は、舌の癖や口呼吸・あごの骨の成長パターンの 異常のために起こりやすい不正咬合です。
味覚異常、口が乾く、歯や舌の痛み、食べ物を飲み込みにくい。などの症状が出てくる場合があります。これらの症状の大半は、 全身的な疾患で、噛み合わせの悪さが原因ということが思いつかない場合が多く、それにより、自分の噛み合わせを見直す機 会がほとんどないという方が多いのが現状です。
「咬合治療」とは「歯並びの治療」とは違い、食べ物を食べる時の歯と歯の機能部分を見ることを言います。本来歯は食物を噛み砕くための器官で、通常は上の歯と下の歯のギザギザが上手く噛み合うように出来ています。しかしながら、その噛み合わせが上手く機能していない場合は、先にも述べたような症状が現れることがあります。
治療は大きく分けて、嵌合位の調整(真っ直ぐ噛んだ時の調整)と機能時の調整(顎を動かした時の調整)があります。基本的に噛み合わせの治療は、歯の表面を削ることで治療しますが、実際には数ミクロン削っただけでも大きな症状の改善が見られることもあります。
文章にすると非常に簡単に感じられるかもしれませんが、歯の本数は多数あります。
患者様の歯の状態に合わせて、全体の歯の噛み合わせを精密に治療致します。